2006年02月11日

楽器セッティングの妙

今日は、ショックな事2つと、嬉しい事一つありました。

ショック① 譜面の製本して、曲の順番間違えた事
明日は、プロの指揮者の先生が来てくださる日です。
毎回、新しい発見と、音が変わっていく可能性を感じさせてもらえる先生なので、
明日がまた待ち遠しくて、
明日に備えて、譜面の製本をしました。
もっと早く製本したかったんですが、
これには私の製本の仕方にまつわる事情がありまして・・・

で、貼ったんです。
曲の番号を確認して、「ふぅー終わったー良い汗かいたー」って
額の汗をぬぐったその時、気付きました。
「アルル→プロヴァンス→ドリー」になってる・・・
なんでー。曲の番号確認したのに・・・
あ。
組曲中の曲番号を確認しただけで肝心の曲の順番を確認してませんでした・・・
あーあ。潜在意識下でそこはかとなくショックです。
大勢に影響はないのですが、モチベーションがなんだか。。。orz
本番で2部開始の時、プロヴァンス一曲目やらないように気をつけます。
間違えないように、たった今、付箋もはったところです。

ショック② 長年使ってきたリガチャーが、ついに壊れてしまった事
今の自分が使っているクラリネット、ヤマハのいわゆるスタンダードモデル
っていうモノで、いわば初心者~中級者用のクラスなんですが、
これとはもう長い付き合いで、大学のマンドリン楽部に入部してからだから、
10年になります。
それでも壊れず、いつか私がケースごと振り回して道端に落としてしまった
時も異常なく、今までずっと、頼もしい相棒です。

リガチャーっていうのは、クラリネットの吹き口(マウスピース)に嵌める、
リードを抑えるための留め金なのです。
そのリガチャーのネジの溝が、長年の使用で磨耗し、ネジを締められなくなったのです。
今まで、2本あるネジのうちの1本がまだ生き残っていたので、だましだまし使ってきたのですが、
2本とも磨耗となると、もうリガチャーとしては使えません。

クラリネットの音っていうのは、奏者の口の形だけでなく、
吹き口周辺のアクセサリーに左右される部分も非常に大きいです。
このリガチャーや、リードや、マウスピースを変えることで、
明るく澄んだ音、深くまろやかな音、鋭い音、とか音色が変わってきます。

自分は今までそういう事あまりよく勉強せずにきたので、
その辺の事は本当に一切関与せず、ただ買った当初のセッティングでそのままやってきたのですが、
今回リガチャーを失ったことで、その大切さに気付きました。

去年の秋頃から、新しいリガチャーを買って、新しい吹奏感に慣れようとしてきたのですが、
ここで今まで書いてきたように、そこから出てくる音の感じにイマイチなじめず、
数週間前から、やっぱり元のリガチャーに戻していたのです。
元の方が、やっぱり音に深みが出るなー、と思って。
でも、ここまで来たら、もう諦めるしかありません。残念です。
壊れて初めてその大切さに気付くなんて、切ないですね。
せめて演奏会本番まで、もって欲しかったのですが、
今までに感謝して、お別れしたいと思います。

嬉しい事① リードを変えたら、吹き心地がかなり良い感じになった事
演奏会本番が近いので、楽器屋さんに新しいリードを買いに行きました。
マンドリンの人たちが弦を張り替えるのと同じ感覚だと思います。

リードは10枚1箱でだいたい2000円前後。(高いのになると3000円前後くらい)
その全部が使えるわけではなく、その中で自分の口に合ったリードを
探していくと、実際使えるようになるのは1~2枚です。
だから、実際は、リード1枚に1000円~2000円くらいの価値があることになります。
そして、「吹けない」認定されたリードは、今後使われずに放っておかれることになります。
自分としては、これってすごくもったいない&高い気がして、
駄目なリードもいつかは日の目が、と思って捨てられず、結果、
海とも山とも知れない有象無象のリードの山に埋もれてしまったりするのですが・・・

マンドリンの人の弦代はどうなのでしょうか。当たり外れとか、あるのかな。
1回張りかえると、一体いくらなんですか?
やはりマンドリンより、マンドロンチェロの方が高いのでしょうか。

で、今日はそのセッティングをちょっと変えました。
リードはブランドだけでなく、厚みの程度によっても種類があって、
厚いほど、丸み深みのある音が出るとされていますが、その分、息や吹き口の圧力が必要とされます。
だから、貧弱な吹き方をしたら、音がスカスカで、ザーザーという雑音が混じってきます。
そして薄いほど、明るく軽い音になっていきます。

私はいつも「3」で買っていたのですが、
今日は初めての試み、薄めの「2.5」というのを買ってみたのです。
っていうのも、「3」で買うと、だいたいスカスカリードばっかり引いてしまうから。

これは私が所属していた中学時代のブラスバンド部だけの伝統だったのか、
それとも一般的な見解なのかはわかりませんが、
初心者であろうがなかろうが、リードはまず「3」を勧められ、皆「3」を使っていました。
それ以下の「2.5」とかになると、息の圧力がまだまだ弱い初心者が使うもの、
みたいな思い込みがあって・・・・
だから、今まで何の疑問もなく「バンドレン青箱の3番」を
毎回当然のように買ってきたのですが、
今回「2.5」を使ってみてびっくり。
スカスカリードが全然無い。むしろ音が鳴る鳴る。
あえて薄いリードを選んだのだから当たり前の部分もありますが、
もしかしたら私の口は、2.5番向きだったのかもしれません。

人の顔や体型は違って当然なのだから、
セッティングもいろいろ試してみなければ、と何故今まで思わなかったのでしょう。
ま、一つには、金銭的問題がかなり大きいのですけれど・・・

こんなに違うのだったら、検討の価値があるな、と感じました。

で。
吹奏感が楽になると、指も変わるのです。
そういえば、以前、クラリネットの先生にも、
「楽に吹けると、指の動きも全然良くなるんだから。苦しいリードは選んじゃ駄目」
と言われていました。
自分のイメージする音が楽に出せると、身体も軽くなるみたいです。

カラオケボックスでやってたせいも大いにあるとは思いますが、
今までより全然艶やかでまろやかな音が出せて、今日の練習は充分満足できました。
だんだん演奏会に希望が持ててきた。

ただ、安心はできません。
リードは、これからの扱い方や、温度湿度によって、
日々調子が変わっていくものなので、
今日「イイ!」と思っても、明日以降はどれもペラペラになっているかもしれません。
「リードは育てていくもの」と言われていて、最高のリードをずーっと使い続けていく
ためには、本当は演奏会前の付け焼刃ではなく、日頃からリードの状態を調整していく必要があります。
ぞんざいに扱ってると、数ヶ月ですぐ消耗品になるのです。
そして、リード一つで、演奏のコンディションの大方が左右されてしまいます。
だから、クラリネット奏者は皆、リードにはとても神経質になるのです。

明日もあさっても、この2.5のリードが自分にとって良い状態であり続けてくれる事を祈ります。

というわけで、今日もいろいろあった一日でした。
リード変えたのはかなり大きい衝撃だった。自分の中の革命でした。

投稿者 konkiti : 2006年02月11日 20:01
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