2004年06月24日

移調楽器の戸惑い

さて、ジョイント演奏会も終わり、気持ちは徐々に7月11日の小演奏会に向かいつつあります(切り替え早すぎ?)。
去年から始まった“未完成』小演奏会、私は去年は仕事で行けなかったので、今年が初めての参加です。

今回私がエントリーする予定なのは2~3団体。
クラリネット2本でのエントリーと、フルート&クラリネットでのエントリーが、今のところ決定しています。
両方とも、その編成用に作曲された楽譜をクラリネット専門店で買ってきたので、今回はクラリネット用に調を移調する必要がなくて、ラクチンです。

あ、ご存知と思いますが一応説明しておくと、クラリネットは移調楽器といって、私のいつも使っているB♭クラリネットでドの音を吹くと弦楽器やフルートではシ♭の音に聞こえるのです。
このように、音が一音ずつ他の楽器とずれているので、他の楽器の人たちと同じ楽譜でそのまま吹こうとすると、何とも不思議なハーモニーになるのですね。
なので、例えばマンドリンの楽譜の通りに音を聞かせたいならば、クラリネットではその楽譜よりも一音高い音のつもりで変換して吹かなければなりません。そうして、クラリネットの楽譜は、♯なら他の楽器より2つ多く、♭なら2つ少ない調で書かれているわけです。

それで、昨日、「一体どんな曲かなー?」と思いながら譜面を見ていたわけですよ。
そしたら、なんと、クラもフルートも同じ調で書かれているではないですか!
どちらの五線譜にも、♯一つ、♭一つ見当たりません。だから見た目はハ長調です。

「これは何だ!両方ともハ長調?まさか、一音高めに楽譜を書き直さないといけないのか?」

一瞬戸惑って、でも良く見ると、音の一つ一つに細かく♭と♯が添えてあり、見た目はハ長調でも吹いてみると何らかの調にはなっている様子です。でも♭と♯のついた音符が多すぎて、クラが何調なのか、フルートが何調なのかさっぱりわかりません。それに、最悪両楽器ともハ長調で書かれている可能性だってあります。

「これは確かめてみるしかないな」

でも奏者は一人。譜面は二人用。二つのパートを同時に演奏することはできません。
そこで、ピアノで確かめてみることにしました。
まずは楽譜通りに右手でフルートの旋律を、左手でクラリネットの旋律を弾きます。

「ん?ん?」

まるで現代音楽でした。そして、「これは現代音楽だよ」と言われても何となく納得してしまいそうな曲でした。

次に、クラリネットの方を移調します。つまり、一音上げて弾くのです。

「ん?やっぱり・・・現代音楽?」

この曲を買ったことを、少し後悔し始めました。この現代音楽を、どうやってものにすればいいんだろう・・・?

何回か繰り返した後、

「そうか!」

「クラの旋律は一音上げるんじゃなくて、下げて弾かなきゃ・・・」

いつものクラの感覚でピアノを移調していた自分が愚かでした。
でも、お陰で光明が少し見えてきました。

そこで今度は、まずフルートの旋律だけをピアノで弾き、ICレコーダーに録音しました。
次に、そのICレコーダーを聴きながら、クラリネットで楽譜そのままを吹いてみました。

「あ、なんか、これかも・・・♪」

やっと正解に達することはできました。
やっぱり楽譜をそのまま吹けば、大丈夫ということで、かなりホッとしました。

「でも、ちょっぴり現代音楽・・・?」

私の頭を数時間悩ませた原因は、調の書き方だけではなく、元々のメロディーにもあった模様です。

まったく、紛らわしい書き方しないでくださいよ。

移調楽器の戸惑いが、よく表れた一件でした。

追記:移調の説明も何だかわかりにくかったかもしれません。
    意味がわからなかったらごめんなさい。
    それはそのまま私の頭の混乱の程度を表していると思われます。
    移調って、やっぱり苦手^^;

投稿者 konkiti : 2004年06月24日 02:27
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